なんで農協抜けちゃうの?
こんばんわ!大吉です。
さぁ、いままでのお話を聞いてみると、農家さんにスンごぉ~い必要とされてるっぽい農協ですが、、、
なんで農協抜けちゃうの?
こんなに農家さんに必要とされてる農協ですが、実は農協を辞めて独自の活動をされてる農家さんが近年増えてます。近年というか数10年単位ですが・・・
なぜでしょうか?
それは・・・
農協に出しても儲からないから!
って、ええぇ~~~~~?
農協は儲かるからってゆったやぁ~~~~~ん~~~~~。
って感じですよね(笑)
そうなんです。農協に出すと規格があるため、それをクリアすると一定のお金にはなるのですが、それは、『規格が厳し』く、『集荷量も多い』、ところだけなのです。
だから、実際に農協に出荷して儲かるところは儲かってます。
たとえば・・・たとえば・・・たとえば・・・
かぞえられるだけの数しかないですけどね。
ま、昔は食糧難の時代から高度経済成長期までは結構農家さんは儲かってたんですよ。
いまでも、農業県の農村に行くとこういう言葉を聞くと思います。
『OO御殿』とか『△△御殿』とか、、、
まぁ、教科書に出てくるような産地には、だいたいそういった御殿エリアがありますね。
しかし、食糧難の時代が終わるとともに、需給ギャップが解消され、輸入食品があふれる現代では普通に農産物を作るだけでは儲からなくなってきました。
代表的なお話が『減反』政策ですね。
戦後、食糧難の時代があったので、税金で水田を増やしてきたのですが、気が付いたらコメが余るようになってきたので、『お米を作るのをやめろ~!』ってやつですね。
特に、秋田県の大潟村なんかは教科書にも書いてますよね。もう、農協にお米を買ってもらえなくなったので、自分たちで売り始めたりしました。
でも、農協を辞める理由はそれだけではありません。
二つ目の理由、そしてむしろこちらのほうが多いんじゃないかと思います。それは、、、
自分がつくる農産物の品質が
『高品質』すぎるから!!
前回『規格』というお話をしました。
みんなで出荷するので、みんなで最低限の基準を作って守りましょうね♪ってやつです。
でも、それは、最低限の基準であってそれ程段階別基準がしっかりしている訳ではなかったりするわけです。
たとえば、ミカンなんかはだいたい糖度が12度あれば、結構美味しいミカンと言えます。だからAという地域ではミカンの規格を『12度』と決めました。でも、長年ミカンを作り続けてきたミカンのプロであなたは平均で糖度が13度のミカンを作っています。・・・
さぁ、糖度が13度もの高品質なミカンを作っているアナタは、ほかのみんなの規格である12度を基準にした値段で納得できるでしょうか?
昔はそれでも、どこどこの〇〇さんは名人だからといって高値を付けてくれる仲卸さんも多かったそうですが、、、多かったそうですが、、、
現在はそういった仲卸さんも少なくなりました。
大吉は直接こういった方にお会いしたことはありませんが、先日とある料理店のシェフとお話をしていたらこんな会話が以前あったそうです。
シェフ『いつものジャガイモ(メークイン)を1ケース』
八百屋『はい!ジャガイモですね!毎度ありがとうございます。』
・・・
八『お待たせしました!ジャガイモです!』
シ『・・・え!?いつものと違うけど?』
八『え?ご注文はジャガイモですよね?ジャガイモ(男爵)ですよ!?』
シ『いや、コレ、男爵だから!いつも使ってるのメークインだから!』
八『え?メークインですか?・・・ちょっと上司に確認します。』
シ『うん。さっさと確認して!んでこれ持って帰ってね(怒)』
コレの会話の異常さ、分かっていただけますか?イヤ、分かってくれる皆さんでほしい(泣)
念のために言うと、男爵もメークインもどちらもジャガイモです。でも料理の用途が全く違います。どのくらい異常かというと、お肉屋さんが牛肉と鶏肉を間違えるくらいの異常さです。
当然、最近のスーパーではキャベツと白菜の違いもわからない人が売り場にいたりします。
そんな状態で、だれもイイものとワルイものの区別なんか付くわけがありません!!
だから、品質のいいものを作れる人は、他の人と一緒にされないように独自で販路を作り出し、農協への出荷を取りやめてしまい始めている訳なのです。